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設計エンジニアであり請負業者でもある立場で役目を果たすこと

バーナードは、あるコンサルティング・エンジニアリング会社の社長であると同時に、ある建設請負会社の主要なオーナーの一人でもあった。コンサルタントとしての立場から、バーナードはある汚水処理設備の屋根の構造設計のための設計図を用意した。自治体はバーナードが用意した設計図を用いて建設を行う別の会社を雇った。建設請負会社のオーナーとしての立場から、バーナードはその建設に入札することは新たな雇用の手はずを整える大きなチャンスだと考えた。
バーナードはそのプロジェクトのために入札すべきだろうか。そうすべきであるとしたら、またそうすべきでないとしたら、なぜか。バーナードは、彼が入札したいと考えるプロジェクトを設計したのだから、他の会社への不当な優位性を持っているのだろうか?

−NSPEの事例98-1番からの改作

(訳 須長一幸 日本学術振興会特別研究員PD(北海道大学))